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感謝

それは、加古川期も大詰めの時期の、雨上がりの早朝のことだった。

僕たちは、まだうっすら星が見える冷えきった空の下、アップジョグをしていた。

今日は一段と冷えるなぁ、そう思いながら眠った体をおこすために足を動かす。折り返し地点の100mほど手前だろうか、向こう側にうごめく影が六つ。もう慣れた。雨が降った次の日の河川敷には、決まって奴らが出てくる。この日も、奴らは追わえてきた。いつもなら、ぼくらは折り返して全速力で逃げる。しかしこの日、僕は、誰が言ったかこんなセリフを思い出していた。

「あいつらは堤防の上までは追ってこんで」

なるほど。もう奴らに振り回されるのはうんざりだ、癪だと思い、僕は堤防の中段に上った。するとどうだろう、奴らが来ない。下の河川敷で死に物狂いで走るクルーを見て、僕は高みからほくそ笑んでいた。この小さな暴君たちの顔を拝んでやろうと思い、僕は余裕綽々で高みの見物をしていた。可愛げがないなぁ、飼うならやはり柴犬だなぁ。そんな月並みな感想を並べている間に、すでにクルーは拠点に到着していた。僕もそろそろ走ろう、そう思った時だった。僕からおよそ5メートルの位置でくすぶっていた一匹が、何の前触れもなく追いかけてきた。まずい、さすがに近すぎる。僕は、今までの人生で一番のスプリントを見せた。しかし奴は、けたたましい雄たけびを上げながら徐々に距離を詰めてくる。こいつはいったい何に怒っているのだろう、そんな感想もこの時は出てこず、ひたすら拠点を目指した。

「マジヤバイマジヤバイ!」

恐怖と焦りで語彙力が頭の弱いJKのようになっていた。この時奴との距離はおよそ1メートル。

僕は死を悟った。みんな、ごめん。みんなで加古川行きたかったな。JK脳を振り絞ってこんなことを考えながらクルーのほうを見た。彼らは… 爆笑していた!

僕は憤怒した。

「よし、このままみんなの方に突っ込もう。」

死なばもろともである。しかし僕が堤防を降りると、奴はそこから動かなくなった。僕はほっと胸をなでおろした。クルーへの怒りを抱えたまま、その日の練習は幕を開けた―

 

どうも、新2回生の岩中です。上の話は、先月僕が経験した、野犬との戦いです(クルーには、本当はそんなに怒っていません)。半年前位にもブログで野犬のことを書きました。このままだと僕のブログが犬の観察日記のようになってしまうので、野犬の話は終わります。

加古川もおわり、上回生との練習が始まってもうすぐ2週間になります。僕は、金銭的な理由と腰の怪我、ほか様々な理由で今は休部させていただいています。(正田杯があるので吹田ランは参加させていただいています。)艇庫に行かなくなって、みんなと会う機会も減って、やはりさみしいです。ウエイトをしてなくて体がなまらないかとても不安です。ボートを漕いでいなくて、漕ぎ方を忘れそうで怖いです。休部期間が始まってこう言ったことをずっと考えています。

入部当初は、エルゴは死ぬほどきついし乗艇は手のひらが痛いし、(筋トレは結構好きでした。)ボートってつらいばっかの競技だな、と思っていました。しかし、加古川期に入って、クルーのみんなと漕いで、練習の後はみんなでエッセンを食べながら乗艇ビデオを見て、ここはこうだそこはどうだとみんなで話し合って、次の乗艇ではみんなちょっとうまくなって、そこを誉めあって。こんな生活をしているうちに、つらいだけじゃない、この協議でしか味わえない楽しさがあるんだ、ということを知りました。

先輩の誰かが、

「加古川で初めてボートの良さが分かる」

とおっしゃっていたのが、よくわかりました。

僕は、インジャーズから3rdエイトに入れてもらったので、ブランクもあり最初はなかなかうまく漕げませんでした。おまけに腰の怪我の悪化や、手首の炎症もあってみんなの練習が思うように進まなかったりと、大きな迷惑をかけてしまいました。それでも優しいみんなは何も言わずにいたわってくれました。今、加古川で言い逃がしたことを言います。

3rdエイトのみんな、迷惑ばっかりかけて本当にごめんなさい。途中、こんなに迷惑をかけてしまうんなら、自分はクルーに入れられないほうがよかったんじゃないか、と思ったこともありました。でも、みんなで加古川で漕いで、加古川期の練習を思い出して、このクルーにいてよかった、そう思いました。最後までこのクルーで漕がせてくれて、本当にありがとう。

 

すみません、長いブログになってしまいました。これで終わります。

写真は、加古川で撮ったもので、素手でノリノリでピースをする星野君によって完全に隠されているのが僕です。

大阪大学ボート部 * - * 22:59 * comments(2)

コメント

オール運んでるときにした会話いつも楽しかったぞ。ありがとな。
はよ戻ってこい。
Comment by ob @ 2018/11/25 4:33 PM
僕も楽しかったです!ありがとうございました。
今までお世話になりました。頑張って治します。

Comment by 岩中 @ 2018/11/27 5:47 PM
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